ベンチャー・ファンド、正確には「ベンチャー・キャピタル・ファンド」、と言われるファンドは、投資家から資金を集めてそれを未公開のベンチャー企業に投資して収益を得るという狙いのファンドです。
情報・通信産業やサービス産業などのベンチャー企業の初期の段階から投資して育成し、その企業が株式を公開した時に株式を売却して投資資金の回収を図ると言うのが一般的です。このため投資資金は長期にわたり固定されるので、解約のある投資信託の形ではなく、パートナーシップ(投資組合)形態で組成されることが多いのです。
ファンドの運用期間は通常10年間です。米国のハイテク・ベンチャーでは会社設立から株式公開(IPO)までの期間が数年程度ですので、ファンドの運用期間が10年あればIPOによる資金回収が図れます。
日本でも米国のベンチャー・ファンド形態を導入して投資事業組合形態でベンチャー・ファンドが設立されてきました。1998年11月には投資事業有限責任組合法(中小企業等投資事業有限責任組合契約に関する法律)が新しく施行され、米国のLPと同様な投資家の有限責任が定められました。
投資信託でも未上場、未登録の株式の組み入れは可能です。但し、公募ファンドでは純資産の15%以内に制限されています。私募ファンドではそのような制限はありませんので、ベンチャー投信の設立も可能です。ただ実際上の問題点は組み入れ株式の評価と流動性(換金性)です。米国や英国では、ベンチャー企業がIPOとなる前に、M&A やMBO/MBI(マネージメント・バイアウト/マネージメント・バイイン)などのマーケットが発達しているので、そこで投資資金の回収を図ることができます。そのようなマーケットが整備されることがベンチャー投信成立の条件となるでしょう。
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