「投資信託の魅力」で記述したように、投資信託には資産運用の手段として魅力的な一方、いくつかの危険性も存在します。投資信託を始める際は、危険性をしっかりと認識した上で行いましょう。
i コスト
専門家を雇って投資してもらったり、財産を安全に保管・管理するために毎年、投資家の残高に応じた費用がかかります。また、買付時には投資信託を販売する機関の販売手数料がかかります。しかし、投資が長期になればなるほど、販売手数料の割合は低くなり、負担は軽くなります。
ii リスク
投資の世界で言う「リスク」とは投資に伴う不確実性のことを指します。投資においてリスクが大きいということは、不確実性が大きいことを指し、投資による収益率の上下変動が激しいことを意味します。元本が保証される定期預金はリスクがゼロであるのに対して、株価に左右される株式投資はリスクの高い金融商品ということになります。
投資信託に伴うリスクの主なものとして次の7つが考えられます。
(1)インフレリスク
預金金利などよりも、物価上昇率の方が高いと実質的には資産価値が下がってしまうこと。
(2)信用リスク
元本の返済や金利の支払いが滞ったり、停止されるリスク。別名、デフォルトリスク。
(3)流動性リスク
株式や債権などを、すぐに現金化できないリスク。
(4)為替リスク
外国の株式や債券に投資する場合、外貨建ての資産価格は変わらなくても、円高が進行すると為替によるリスクが発生。
(5)金利リスク
金利変動によって債権価格が変動するリスク。金利の下落によって債券価格は上昇し、金利の上昇によって債権価格は下落。
(6)市場リスク
株式に投資した場合、株価はその企業の業績だけでなく、市場全体の動向に左右されるリスク。別名、価格変動リスク。
(7)カントリーリスク
海外の市場に投資する場合、その国の政治や経済の情勢によって金融システムに混乱が生じ、投資した商品の価格が変動したり、送金や資金の受け取りがスムーズにできなかったりするリスク。
また投資信託は株式や債券、不動産など値動きのあるものに投資するため、次にあげるような対象商品の値上がりによって利益が期待できると同時に、値下がりによる損失のリスクもともないます。一般的には、リスクが大きければ期待できる収益も大きく(ハイリスク-ハイリターン)、逆にリスクが小さければ期待できる収益も小さい(ローリスク-ローリターン)という関係にあります。以下に代表的な投資対象の抱えるリスクを見ていきたいと思います。
(i )株式
株式は長期に保有すれば値上がりが期待できますが、短期的には需給関係による値下がりや、会社の倒産(信用リスク)によって大きな損失がでることもあります。また、会社の規模が大きい大型株は値動きが少なく(リスクが小)、小型株は値動きが大きい(リスクが大)という傾向があります。
(ii )債券
債券は、会社などが発行する借用証で基本的には元本保証であるため、株式よりリスクは小さいといえますが、会社の倒産や市場価格の変動による損失リスクはあります。また、満期までの期間が長い債券は、金利変動による値動きが大きく(リスクが大)、期間の短いものは値動きが小さい(リスクが小)という特徴があります。
(iii )為替
投資信託によっては、海外の株式や債券などに投資するものもありますが、円と外国の通貨との交換レートの変動によって、利益がでたり損失をこうむったりする「為替リスク」を伴うものがあります。
(iv )不動産
最近登場した不動産投資信託は、投資している不動産の価格変動や不動産賃料の変動によるリスクを負っています。景気が良くなれば不動産価格や賃料は上昇しますが、景気が悪くなれば下落する特徴があります。
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